介護職の大変さ


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日々3kとか5kと言われているこの介護の仕事というは本当に大変な仕事である。
高齢者にたいして暴力虐待はどうあってもNGであることは人として当たり前の倫理であるから社内研修のみならず、社外研修でも時々取り上げられ、コンプライアンスの問題として語られている。
ただし難しい問題は職員が暴力を振るう側にも振るわれる側にも立つことがあることである。

「なんでやり返しちゃいけないのですか?」
と以前の職場でそんないい方をする職員と向き合ったことがある。

つまり私の勤務先のような施設にも攻撃的な利用者はいる。これまでの経験でこちら側が怪我をしたことも勿論ある。
怪我のレベルに至らなくても、そこで初めて対人援助業務の難しさと向き合うことになってバーンアウトして辞めていく者だっている。
日常でそういう利用者と関わりつつも「行為」を憎んで「人を憎まず」を遂行していく介護という仕事は相当凄い精神力とストレス耐性がなければ勤まらないとつくづく感じている。
「凄い精神力とストレス耐性がなければ勤まらない仕事なのだということが分かっている人にしか出来ない」という部分で誰にでも簡単に出来る仕事ではないと思っている。
相当に自制力と理性が強い人でなければ長く続かないだろう。またそういう倫理を分かっていても魔が差すことだって人間だからありえる。
だからこそ職場全体が働き掛けて、スタッフ皆の気持ちをひとつにして日々業務にあたっていかないといけない。

人間はいつも、一生懸命やっているのに・・・って思う自分に気づくことがある。
また人間関係が単純で複雑で脆くて儚いものだという理解や、それ自体がストレスだっていうことの理解も必要だろうし、職種を超えて互いに声を掛け合ったりフォローしたりされたりしてやっていくことがなにより大切だと感じている。

今、現場で利用者に叩かれた、噛まれたとかってことがあっても、その報告自体が遅延するほどスタッフそれぞれがあまり優しくない。
仲間が叩かれた、噛まれたわけだから、上司に報告して当然だと思う。
まず自分が当事者だったら、そんな気も使ってくれない職場でなんか働きたくないと思うだろうし、もしリーダーだったら、そんな大変な案件は自分だけではフォローしきれないから、会社全体で考えてほしいと思うにちがいない。

どんな仕事でも誰かを不当に差別したり、いわれのないことで傷つけたり・・・と加害側の立場に立つこともありえる。時に、正義を振りかざして他人を糾弾することだってある。
自分と違う、大勢と違う、そんな理由で他人を責めたり、排斥しようとすることだってある。人間は、そんな一面をいつだって持っている。本当に他人を理解すること、共感することは難しいことだ。

人は自分と違うモノの考え方や他人に対しては、違和感を持つ生き物かもしれない。
いつ迫害される側に立たされたり、いつ迫害する側に立ってしまうかは自分自身でさえも分からない。
そんな人間が、そんな人間と向き合う現場に介護職は存在するという自覚だけはいつも持っていなければならない。
対人援助の現場には、いつもそんなリスクを一定して孕んでいる現場であることと、深刻に受け止めておかないと「うちの職場に限って」はということは決して断言できないなと感じている。