介護職が偉いという世の中の風潮に対して思いの丈を語る回


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介護保険制度が開始されて15年程経ち、介護という仕事の認知度は少なからず上がってきているとは思う。
よく介護職に従事する事に対して「大変な仕事だ」「偉い」という賛辞とも受け取れる言葉を言われるが、特に偉い訳でも崇高な人物であるから従事している訳でも無いと個人的には思っている。ひねくれてますので。

介護職従事者が賛辞とも取れる言葉を頂けているとすれば、それはボランティア精神や自らの生活を犠牲にするような心や想いを持ち、従事している方の印象が強いからではないだろうか。

そういった志の高い人達に支えられている部分の大きい介護業界で周知ともいえる事実「待遇の悪さ」いわゆる低賃金は大きな問題である。

低賃金で且つ「大変なのに働く」=「偉い」になるのかわかりませんが、多くの人は「偉い」と思われたく働いている訳ではないだろう。

細かい所は省かせて頂くが、介護職の賃金は大半が税金、国の財源で賄われている訳だが、
選挙の度に「高齢化社会を支える為に」「福祉、医療の拡充を」などと消費税率引き上げの種として財源確保の為に叫ばれるばかりで、十分な賃金に繋がる介護保険の見直しにはなっていない。

そのような現状が、介護の仕事から人の足を遠ざけると共に、高い志で従事している人の体を心を潰していくのだと思う。(何も変わらない、何の為に、先が不安だと)

「財源がないから」「この程度で」という、なんとも盛り上がらない議論から開始してもなにも変わらず、国レベルでの賃金体系の大きな改革が出来ないのであれば、違う視点で介護職員の満足感や充実感、達成感を向上させ、不安や不満を少なくする方法を考える他ないであろう。

介護職員自らが、レベルアップ、キャリアアップの為に学び、資格を取得をする事などで介護職としての幅を広げ、現場に活かしていく事は勿論であるが、個人の努力では限界がある。そこで、重要なのが経営者や事業所の長となる者である。

私が思う経営者や長の介護職員の満足度や定着率向上に必要と思う事をいくつか挙げるとするならば

①経営理念や事業所理念、すなわち介護に対する想いを末端の職員にまで熱く語れ、理解共感を得られるかどうか。また、それが何に基づいたものなのか。

②上司と部下の距離は近くあるべき。大きな会社、事業所になればなる程、上司と部下の距離が広がり介護に対する温度差が出てくる。現場での苦労や考えを長が把握せずに口先でのサービスを掲げ、入居者様やご家族に公言する事はあってはならない。

③介護職の賃金が低い事は離職に繋がる大きな要因であるが、その賃金となる仕組みがわかりにくい事も問題である。従って、介護報酬の仕組みを正しく伝える事と事業所としての収支を公正明大に開示する事も大事である。

④会社としてキャリアアップや賃金増に繋がる、研修や施策を打ち出し少なからずとも努力や実力を反映する事ができるシステムを作る事。

上記の他にも、様々な視点から経営、事業所、介護の在り方を捉えて行かなければ職員の満足、定着には程遠く、いくら今後も更に必要とされる業界とはいえ見誤れば淘汰されていく時代でもあると考える。

「介護」に従事する事が「偉い」と言われない時は来るのだろうか・・・